技能実習生の待遇について


暴力、脅迫、監禁等による技能実習の強制の禁止

○ 実習監理者又はその役職員が、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、技能実習生の意思に反して技能実習を強制することは禁止されています。これに違反した場合には、罰則(1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金)の対象となります(法第108条)。


技能実習に係る契約の不履行についての違約金等の禁止

○ 技能実習生との間で違約金等の契約がされることは、実習実施者における業務従事の強制等の問題を引き起こし、技能実習生の自由意思に反した人権侵害行為を惹起するおそれがあり、このような行為から技能実習生を保護することが必要とされています。

○ このため、実習監理者又はその役職員が、技能実習生等又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他技能実習生等と社会生活において密接な関係を有する者との間で、技能実習に係る契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をすることは禁止されています。

これに違反した場合には、罰則(6月以下の懲役又は30万円以下の罰金)の対象となります(法第111条第4号)。


旅券・在留カードの保管等の禁止

○ 技能実習生の旅券や在留カードの保管や外出等の私生活の自由の制限は、技能実習生の国内における移動を制約することで実習実施者における業務従事の強制等の問題を引き起こし、技能実習生の自由意思に反した人権侵害行為を惹起するおそれがあり、こうした行為から技能実習生を保護することが必要とされています。

 

○ このため、技能実習を行わせる者若しくは実習監理者又はこれらの役員若しくは職員が、技能実習生の旅券や在留カードを保管することは、技能実習生の同意の有無や理由によらず、禁止されています。特に、技能実習生の意思に反して技能実習生の旅券や在留カードを保管した場合には、罰則(6月以下の懲役又は30万円以下の罰金)の対象となります(法第111条第5号)。

 

○ また、技能実習を行わせる者若しくは実習監理者又はこれらの役員若しくは職員が、技能実習生の外出その他の私生活の自由を不当に制限することは禁止されています。

具体的には、技能実習生に対して、他の者との通信を禁止するために携帯電話等を取り上げる行為、外出を一律に禁止する行為(宿泊施設について合理的な理由なく一律の門限を設けることを含む)、男女交際等を禁止する行為、妊娠しないこと等を誓約させる行為、宿泊施設内の居室等の技能実習生のプライベートな空間に理由なくカメラを設置する(防犯目的でプライベートな空間が写らないように設置した場合は除く)等が想定されます。

これに違反して、技能実習生に対し、解雇その他の労働関係上の不利益又は制裁金の徴収その他の財産上の不利益を示して、技能実習が行われる時間以外における他の者との通信若しくは面談又は外出の全部又は一部を禁止する旨を告知した場合には、罰則(6月以下の懲役又は30万円以下の罰金)の対象となります(法第111条第6号)。


長官及び厚労大臣に対する申告

○ 技能実習生本人が、技能実習法令に違反する行為に遭遇した際に、自ら実習実施者、監理団体等の不法行為を申告することができれば、迅速かつ的確な主務大臣の権限行使によって、不法行為を是正することが可能となり、技能実習生の保護が図られることとなります。

○ このため、実習実施者若しくは監理団体又はこれらの役職員が技能実習法令の規定に違反する事実がある場合においては、技能実習生は、その事実を出入国在留管理庁長官及び厚生労働大臣に申告することができることとしています。

○ この申告については、機構が実施する母国語による相談窓口(電話、メール)を通じて行うこともできます。入国後講習において、法的保護に必要な情報について講習する際に、技能実習生に対して確実に周知することが必要です。なお、申告の制度については、入国時に技能実習生に配付する技能実習生手帳にも記載しています。

○ 実習実施者若しくは監理団体又はこれらの役職員が、技能実習生が申告をしたことを理由として技能実習の中止その他不利益な取扱いをすることは禁止されています。

これに違反した場合には、罰則(6月以下の懲役又は30万円以下の罰金)の対象となります(法第111条第7号)。


報酬の額

○ 技能実習生に対する報酬の額については、技能実習生であるという理由で不当に低くなるということがあってはなりません。同程度の技能等を有する日本人労働者がいる場合には、技能実習生の任される職務内容や技能実習生の職務に対する責任の程度が当該日本人労働者と同等であることを説明した上で、当該日本人労働者に対する報酬の額と同等以上であることを説明する必要があります。

※ 短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律の規定により、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保に向けて、同一企業内の正規雇用労働者と有期雇用労働者との間で、不合理な待遇差を設けることや職務内容等が同じ場合に差別的取扱いを行うことは禁止されています(令和3年4月から中小企業にも当該規定が適用)。有期雇用労働者である技能実習生も対象となることに注意してください。

 

 

○ 同程度の技能等を有する日本人労働者がいない場合については、技能実習生に対する報酬の額が日本人労働者に対する報酬の額と同等以上であるということについて、賃金規程がある場合には同規程に照らした個々の企業の報酬体系の観点から、賃金規程がない場合には、例えば、技能実習生の任される職務内容や技能実習生の職務に対する責任の程度が最も近い職務を担う日本人労働者と比べてどのように異なるかという観点から、説明を行うこととなります。

 

○ また、技能検定等の受検料や監理団体に支払う監理費等の費用がかかるからといって、技能実習生の報酬の額を低くすることは許されません。技能実習制度では時間外労働を原則としては想定していませんが、やむを得ない業務上等の事情等により時間外労働等を行わせる場合、適正に割増賃金が支払われなければなりません。

 

○ 技能実習生に対し待遇を説明する際には、技能実習生の言語に対応する雇用契約書及び雇用条件書(参考様式1-14 号)を提示して説明してください。必要に応じて通訳をつけるなどした上で、内容を詳細に説明し技能実習生の理解を得ることが望ましいと考えられます。その際、賃金については、総支給額のみを説明するのではなく、控除される税金・社会保険料や食費・居住費等を徴収する場合にはその金額や目的、内容等について説明することが必要です。

 

○ あわせて、雇用契約の締結時には技能実習計画は認定されていませんが、本邦に入国後に従事することとなる実習内容を事前に把握しておくことが望ましいことから、技能実習生に対し予定される技能実習における業務の内容や修得等しようとする技能等の内容を説明することが望まれます。


宿泊施設

 

○ 実習実施者又は監理団体は、技能実習生のための適切な宿泊施設を確保しなければなりません。基本方針(第3章第7節)において、実習実施者は、技能実習生が健康で快適な実習生活を送れるようにするため、快適な住環境を確保するとされており、これを踏まえ、適切な宿泊施設を確保してください。新型コロナウイルス感染症の感染を防止するため、宿泊施設においても3つの密(換気の悪い密閉空間、多数が集まる密集場所、間近で会話や発生をする密接場面)を避けることができるよう、必要な対応を行ってください。また、下記の事項が確認できることが必要です。

 

① 宿泊施設を確保する場所は、爆発物、可燃性ガス等の火災による危険の大きい物を取扱い・貯蔵する場所の付近、高熱・ガス・蒸気・粉じんの発散等衛生上有害な作業場の付近、騒音・振動の著しい場所、雪崩・土砂崩壊のおそれのある場所、湿潤な場所、出水時浸水のおそれのある場所、伝染病患者収容所建物及び病原体によって汚染のおそれの著しいものを取り扱う場所の付近を避ける措置を講じていること

② 2階以上の寝室に寄宿する建物には、容易に屋外の安全な場所に通ずる階段を2箇所以上(収容人数 15 人未満は1箇所)設ける措置を講じていること

③ 適当かつ十分な消火設備を設置する措置を講じていること

④ 寝室については、床の間・押入を除き、1人当たり4.5m2以上を確保することとし、

個人別の私有物収納設備、室面積の7分の1以上の有効採光面積を有する窓及び採暖の設備を設ける措置を講じていること

※ 「私有物収納設備」については、プライバシーの確保や盗難防止の観点から、身の回りの品を収納できる一定の容量があり、かつ、施錠可能で持出不可なものであることが必要です(個人別に施錠可能な部屋である場合を除く。)。

「施錠可能」について、収納設備に施錠機能がない場合には、南京錠やチェーンロックなどにより施錠機能を施してください。また、「持出不可」について、収納設備が建物に備え付けられていない場合、防犯ワイヤー等で建物に固定してください。単に押し入れの中を技能実習生ごとに区分けしたり、個人ごとの収納ボックスを付与したのみでは、私有物収納設備とは認められません。なお、鍵については、当該私有物収納設備等を使用する技能実習生自身に管理させなければなりません。

⑤ 就眠時間を異にする2組以上の技能実習生がいる場合は、寝室を別にする措置を講じていること

⑥ 食堂又は炊事場を設ける場合は、照明・換気を十分に行い、食器・炊事用器具を清潔に保管し、ハエその他の昆虫・ネズミ等の害を防ぐための措置を講じていること⑦ 他に利用し得るトイレ、洗面所、洗濯場、浴場(脱衣室を含む。)のない場合には、当該施設を設けることとし、施設内を清潔にする措置を講じていること(各施設は一般的な機能を有する設備を設け、浴場は保温性を維持し、必要に応じ、プライバシーが守られるよう十分に配慮していること)

⑧ 宿泊施設が労働基準法第10章に規定する「事業の附属寄宿舎」に該当する場合は、同章で定められた寄宿舎規則の届出等を行っており、又は速やかに行うこととしていること

⑨ 宿泊施設内の共用部分については、必要に応じ、消毒するなどの衛生管理を行い、感染症の発生及びまん延防止のための措置を講じていること

 

○ 上記の確認事項は、入国後講習の実施期間中に技能実習生が宿泊する施設についても同様です。

 

○ なお、監理団体等が確保した宿泊施設とは別の物件を技能実習生が宿泊施設として希望した場合(例えば近隣の賃貸物件を希望した場合)には、技能実習生の自己負担により、上記の基準を満たす宿泊施設に宿泊施設を変更することは差し支えありませんが、その場合には技能実習計画の変更の届出が必要となります。


入国後講習の間の待遇

○ 実習実施者又は監理団体は、第1号技能実習生が入国後講習を受講する期間において、講習に専念できるよう期間中の技能実習生の待遇を確保することが求められます。

 

○ 具体的には、入国後講習期間中に技能実習生の自己負担が発生する一方で手当が支給されない場合等には、入国後講習に専念することができないことが想定されるため、食費、居住費等に自己負担がある場合に、これと同等以上の額の講習手当が支払われることが必要となります。 

実習生が負担する費用

○ 監理費として徴収される費用については、直接的にも、間接的にも、技能実習生に負担させてはなりません。

 

○ 食費、居住費、水道・光熱費など技能実習生が定期に負担する費用については、技能実習生との間で合意がされている必要があります。旧制度において、技能実習生が不当に高額な費用を請求される事例も指摘されていましたが、新制度では、その費用が実費に相当する等適正な額でなければならないことを法令上明確化されています。

 

○ 食費については、提供される食事、食材等の提供内容に応じて、以下のとおり、合理的な費用でなければなりません。

・ 食材、宅配弁当等の現物支給の場合 : 購入に要した額以内の額

・ 社員食堂での食事提供の場合 : 従業員一般に提供する場合に技能実習生以外の従業員から徴収する額以内の額

・ 食事の調理・提供の場合 : 材料費、水道・光熱費、人件費等の費用の提供を受ける者(技能実習生のみに限られない。)の人数で除した額以内の額

 

○ 居住費については、自己所有物件の場合、借上物件の場合に応じて、以下のとおりでなければなりません。

・ 自己所有物件の場合

実際に建設・改築等に要した費用、物件の耐用年数、入居する技能実習生の人数等を勘案して算出した合理的な額

・ 借上物件の場合

借上げに要する費用(管理費・共益費を含み、敷金・礼金・保証金・仲介手数料等は含まない。)を入居する技能実習生の人数で除した額以内の額

 

○ 水道・光熱費については、実際に要した費用を当該宿泊施設で技能実習生と同居している者(実習実施者やその家族を含む)の人数で除した額以内の額でなければなりません。 

報酬の口座振込み等に関するもの

○ 技能実習生への報酬の支払をより確実かつ適正なものとするため、技能実習生に現実に支払われた額を確認することができる方法によって支払うことを求めるものです。

○ 支払方法にかかわらず、報酬の支払状況が確認できる資料を保管し、外国人技能実習機構等による検査及び監理団体による監査の際に示せるようにしておく必要があります。

○ なお、預貯金口座への振込みを行う場合には、技能実習生に対し、報酬の支払方法として預貯金口座への振込みがあることを説明した上で、当該外国人の同意を得ることが必要となります。


 
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    • 事業所や実習実施機関の数により、報酬額は変わりますが、監理団体さまとの話し合いで報酬額は決定いたします。
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